熱海 絶景を楽しむ旅(3) 伊豆山神社で源頼朝と北條政子にあやかる!

2日目は伊豆山温泉のほうまで足をのばしてみることに。
駅前のバス乗り場からバスに乗り、伊豆山神社前のバス停で降りる。
伊豆山神社は、平家によって伊豆に流された源頼朝が源氏復興を祈願した神社。
その一方で、頼朝と北条政子が逢瀬を重ねた場所だったのです。

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伊豆山神社へ

当時、北條政子の親は2人の仲には大反対。
平家の怒りをかった頼朝に娘を嫁がせたら、そのまま平氏ににらまれるというわけだから、これはしょうがない。

政子は親の決めた縁談を嫌い、婚礼の夜に抜け出して頼朝に会いに来たといいます。
そして頼朝は政子を逢初橋の上で出迎えました。
伊豆山神社は2人を結びつけたということで、後に縁結びの神社としても有名になったそうな。
平氏も倒したし、政子も手に入れた。
確かにいろんなご利益がありそう♪

写真のこの階段を上りきったところに伊豆山神社の拝殿があります。
階段の数は169段! 登る前に知ってたら、途中でくじけていたかも。

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結明神社(むすぶみょうじんじゃ)

階段の途中にある社。よくわからないけど拝んでみました。
こちらも縁結びの神様だそうです。
御祭神は「結明神」。なんだかとってもご利益ありそう♪
「古くは一名恋祭りと云う神事があり、各地から集まった若い男女の参列を得て行われていたことが伝えられている。」 だそうな。

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伊豆山神社の拝殿

階段を上りきったところでやっと到着~。
社務所で授与しているなぎの葉のお守りが、恋愛成就に効くそうな。
(でもペアのお守りで、しかも高かった・・・。)
これはご利益、あってほしい!

icon_cameraここが写真スポット!

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伊豆山神社から海を眺める

伊豆山神社の拝殿の側から海が見えました。
ここからの海が最高にきれい!水面がキラキラと光っていました。
林にさえぎられてうまく写真が撮れなかったけど、ここからの景色は一見の価値アリ。
頑張って階段を登りきったかいがありました♪

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伊豆山神社の鳥居

写真は伊豆山神社の鳥居。この奥に階段があるのです。
伊豆山神社の参拝のあと、石段を下りて海の方へ向かいます。

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伊豆山神社 参道

伊豆山神社の階段を下り、バスには乗らず、そのまま参堂を下って走り湯を目指します。
順番が逆になってしまったけど、本来はこの階段を登って鳥居をくぐり、拝殿に向かうのです。
走り湯→この参堂→伊豆山神社の順で参拝するのが正式な方法です。

ちなみに、伊豆山神社の階段は169段だけど、この参堂から階段を上っていくと624段だそうな!
降りてくるのも大変だったけど、登っていくのはもっと大変。
順番通りに参拝していたら、大変だったなぁ・・・。

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参道から海を眺める

参堂を降りてきて、突き当たりを左に曲がると見晴らしの良い高台に。
海が見えました。走り湯まであと少し。

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走り湯へ

階段を下りると「走り湯」の看板が。
走り湯は日本三大古泉のひとつ。今もお湯が沸き出でています。
日本三大古泉とは、兵庫の有馬温泉、愛媛県の道後温泉、そして静岡県の伊豆山温泉。
どれもとっても有名な温泉ばかり。
伊豆山温泉では源頼朝が合戦の刀傷を癒したお湯とも言われています。

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走り湯

写真にはうまく写らなかったのですが、矢印の通りに小道を進むと、左側から蒸気が噴出してるのが見えます。
な・・・なんかすごそう。

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走り湯

走り湯は日本でも珍しい横穴式の源泉で、奈良時代に発見されたと伝えられています。
かつてはこの横穴から海に向かって走るようにお湯が沸き出でていて、その様子から「走り湯」と名づけられたそうな。
源実朝(鎌倉幕府の三代将軍。政治家というよりも文学者としてのほうが才能があった)が歌に詠んだのが有名。

『伊豆の国 山の南に 出づる湯の 早きは神の しるしなりけり』 (金槐和歌集)

歌にあるように、走り湯は伊豆山神社の御神湯として、信仰されていました。
今も一日あたり7,000トンものお湯が沸き、ホテルや旅館に供給されているそうな。
また、走り湯の「湯出(ゆづ)」「伊豆」の国名となったとも云われています。

それではさっそく中に入ってみましょう~。

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走り湯

なんじゃこりゃ~!!!

中に入ってみると、ものすごい蒸気で中が見えないほど。
しかも暑い!蒸気の逃げ場が入り口の穴しかないため、中はサウナ状態!

ちょっと中に入っているだけで汗だくになるんだけど、硫黄臭さがないため、暑さにさえ耐えられれば中にいることができます。
良い汗かきそう~♪ まさに天然のスチームサウナ。ずーっと入っていたいかも。
写真はお湯の噴出し口。何も見えないけどね。
ぼこぼことすごい音を立てながらお湯が湧き出ていました。
お湯の温度は約70度!

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走り湯

ただの洞穴というか洞窟の赤茶けた噴出し口から湯が湧き出す様子は神秘的ですらあります。
2004年当時、立ち入れる場所は奥行き5Mくらいのところなんだけど、さらに奥があって、そこから源泉が沸き出でてるそうです。
(立ち入り禁止の看板があったけど、昔はあの奥にも行けたのかな。)

かの弘法大師もここで修行をしたそうな。
すぐ間近でお湯が噴出し、蒸気を浴びることができるぶん、別府の「地獄めぐり」より迫力がありました。
とにかくボコボコと音を出しながらお湯が湧き出ている様子がすごい!!!

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逢初ビーチライン

走り湯から歩いて海岸沿いの道路に出ました。
写真は頼朝と政子が出会った場所?
あるいは婚礼の夜に韮山を逃げ出した政子を迎えた場所とも呼ばれる「逢初橋」かな?と思って撮影した赤い橋。

が、残念。これは逢初ビーチラインというそうな。
バスに乗って熱海駅まで戻ろうとしたのだけど、この日はとても風が強く、なんと目の前の道路を経由するバスが運行中止。
打ち寄せる波しぶきが目の前の道路にも飛び散っているくらい。
風が強くても天気は良かったので、波しぶきが飛び散った後には虹が見えました。
これはこれできれいでした。

といいつつ、歩いて帰るのはしんどい。
途方にくれていた時に、「うみのホテル中田屋」と「ニューさがみホテル」前で休憩していたタクシーの運転手さんが、わざわざ5人乗りのタクシーを呼んでくれました!
助かった!

 

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熱海城からの眺め

熱海の駅前まで行くつもりが、タクシーの運転手さんの 「こんな日は熱海城からの景色がきれいですよ。天気がよければ房総半島まで見えますよ。」 この一言で、熱海城に行くことに決定。

入場料の900円を支払って中に入る。中は撮影NGなので、写真はないのだけど、天守閣展望台を含めて6階建てのお城でした。
・・・といっても史実でここに城が建っていたことはなく、熱海城は「城っぽい観光施設」です。
なんで城のように作っちゃったかなぁ。
それでも、海を眺める高台に建ち、築城には最適の立地で、ここなら建てたくなる気持ちはわかる。

サンビーチから熱海城を見た時、すごく良い立地だな。と思いました。
城の裏側が崖、そして海!犬山城と間逆!?

小田原の北条氏や名将たちも水軍の根拠地として築城しようとしながらも、結局は果たせなかったそうな。

そして観光施設である熱海城の常設展示は、う~ん。微妙。
温泉町独特というかなんというか。
ただ、城郭資料を展示したものがあるので、今、行けばもっと楽しめたかも。

そしてなんと、B1階には、18歳未満立ち入り禁止浮世絵秘画館となるものがありました。
喜多川歌麿、葛飾北斎など巨匠の浮世絵師の描いた春画の浮世絵が。
こーいう人達もそーいうものを描いていたのね~。
さすがに女同士で行くところでもないので、行かなかったですけど。

写真は、天守閣展望台から眺めた景色です。
「初島」という相模湾に浮かぶ島が見えます。

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熱海城からの眺め

同じく熱海城天守閣展望台からの眺め。
相模湾に向かって右側に伊豆半島が見えます。
とても風が強い日だったけど、雲ひとつない良いお天気でした。

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熱海城からの眺め

写真中央にうっすらと見える島は房総半島。ほんとに見えた~!
手前の湾は熱海の花火大会が行われる場所。
さてさて熱海城を出たらどうしようかなぁ~と思っていたら、観光タクシーの運転手が話しかけてきました。
熱海城周辺では普通のタクシーが客待ちしているのは少ない。
この観光タクシーの運転手さん、親切なんだかしつこいんだかよくわからなかったんだけど、やたらと「案内するから乗れ」と言う。

2時間で5人で¥6,000。ひとり¥1,200の計算。

「十国峠」から見える富士山がきれいにみえるという。
案内ついでに「温泉に行きたい」と言ったら、立ち寄りの温泉の中でも、温泉の質が良いところを案内してもらえるということで、半ば引きずられるように、タクシーに乗り込む。

十国峠編に続く
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